PC『景の海のアペイリア』感想・レビュー

アペイリアクリアしました。クリア時間20時間です。

 

評価:S(傑作)

 

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景(ひかり)の海のアペイリア

景(ひかり)の海のアペイリア

  • 発売日: 2017/07/28
  • メディア: DVD-ROM
 

 

目次

各ルート感想

共通ルート

のっけから面白く、一気に引き込まれました。『あの晴れわたる空より高く』のときも思ったのですが、ライターはプロローグで掴むのがめちゃくちゃ上手ですね。

未来からのメール、妹への粗相と、面白くないわけがありません。

 

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プレイ前の印象は「下品なSAO」だったのですが、実際はゴリゴリのSF・ループものでした。下品は下品ですけど。

現役の工学部生なのに『あのはれ』の宇宙工学に全然ついていけなかったことへのリベンジも兼ねていたのですが、私の分野ドンピシャのAIで加速した勢いを量子論でコテンパンにされました。

が、一通り読めば量子論を理解できた気になれるのは流石文章が上手いなと。

 

※以下ネタバレ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ましろルート

 ループの狭間に必ず訪れる部屋が実はセカンド内に存在していたことが判明するルート。

この時点ではそこからどのような答えが得られるか分かりませんでしたが、こういう展開はオタク全員好きでしょ。私も無論大好き。

 

久遠ルート

 久遠とその父親に踏み込むルート。

空観はゲームをプレイしなくても「空観=シンカー=観測者」が思いつくほど怪しいのですが、その怪しさ故に絶対ありえない、けどやっぱり一連の流れに一枚くらいは噛んでいるのかも…みたいな考えをぐるぐるさせる素晴らしいキャラクターでした。

 

三羽ルート

嫌嫌言うボイスが段々と癖になりません?

 

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義妹は実はクローンというSF味がグッと上がったルート。現実世界についての考察が非常に深まったのでアペイリア=trueを除いて一番面白かったです。キャラクターとして一番好き。

 

アペイリアルート

現実世界だと思っていた世界は仮想でした。

 

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共通ルートでサードとかいう仮想空間の中の仮想空間が登場した段階で、現実世界が仮想であっても何一つおかしくないないしそうなんだろうと思っていましたが、前3人の個別の時点で何度も根本への考察が行われており、毎回これなんじゃないか…?みないな気分にさせられたのは流石。

 

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ずっとこんな感じ


絶妙なミスリードが数多く存在するので少しずつ真実が明らかになっていく度に気持ちよくなって、最後まで寝る以外はずっとプレイし倒していました。

 

一つ思ったのは、シンギュラリティというのは人間の預かり知れぬものであり、私はシンギュラリティを信じていませんが、仮に起こったとして、決して誰にも認知されず支配構造がすり替わったりするんだろうなということです。

『アペイリア』では技術者はシンギュラリティの芽生えを観測し摘み取ったように思われましたが、裏で行くとこまで行っています。

結末は人工知能(アペイリアネットワークおよび主人公たち)が人間世界に寄り添うものでしたが、万が一本当に起こるとと考えると興味深いです。

 

ちなみにラストでたどり着いた現実世界にも観測者が存在するような描写がありましたが、あれはおそらく現実世界だと思った世界も仮想だという意味じゃないでしょうか。本作のフルダイブを見る限り、いくら世界が入れ子状になっていても不思議ではありません。

 

総評

2017年は『金色ラブリッチェ』、『ノラと皇女と野良猫ハート2』、 『Making*Lovers』、そして『景の海のアペイリア』と豊作の年でしたね。

 

アペイリアはハッキリ言ってしまうとイラストで少し敬遠していたのですが、それが理由でこれまでプレイして来なかったことを後悔するぐらいシナリオが面白かったです。

 

景(ひかり)の海のアペイリア

景(ひかり)の海のアペイリア

  • 発売日: 2017/07/28
  • メディア: DVD-ROM
 
景の海のアペイリアFD~カサブランカの騎士~

景の海のアペイリアFD~カサブランカの騎士~

  • 発売日: 2017/12/22
  • メディア: DVD-ROM